【2021年新紅茶】しまんと紅茶の製造が始まりました。

皆さま、こんにちは。
最近ふとした時に空を見ることが多い私ですが、ここ最近の空模様は、「The 夏」。
真っ青な空にもくもくした白い雲。まだまだ梅雨なはずですが、もう気分は夏です。
そんな中、「今日から紅茶作るよ~」とお知らせが来たので、早速取材に行ってきました!
五感で作る。しまんと紅茶
じつは茶処 四万十では、毎年春には茶摘みが行われます。
四万十では、春の一番茶は緑茶として製造・出荷されています。
そして、夏目前のこの時期には、二番茶を紅茶として製造しているのです。
紅茶の味も香りもしっかりとしていながら、どことなく緑茶のような雰囲気が漂うのが特徴的。
無糖でもほんのり甘味が感じられるので、スイーツはもちろん、ご飯にも合うお茶です。
きっかけは、二番茶の活用と紅茶専門家との出会い
二番茶の存在が薄いのは、二番茶は価格が低いから。
せっかくお茶があるのに、活用されないのはもったいない。
ということで、どうにか二番茶に付加価値を付けて商品にできないかと悩んでいたところ、高知県では、明治ごろから1960年代まで紅茶の製造が行われていた事が分かりました。
でも、紅茶を作るための機械も、ノウハウも揃っていませんでした。
そんな時、以前から交流があった、コピーライターの赤須治郎さんが紅茶に精通していることが判明。
赤須さんに様々なご協力を得て、2007年四万十での紅茶製造が実現しました。
大人気の商品に。
しまんと紅茶は、道の駅四万十とおわで茶葉の計り売りでデビューしました。
様子見を兼ねて20㎏を販売したところ、わずか半日で完売!
それ以来、紅茶の茶葉をはじめ、ペットボトル、ティーバッグなど、しまんと紅茶の風味を楽しめる商品から、しまんと紅茶の特徴を活かしたスイーツなど、幅広く商品展開がされてきました。
どれも人気を誇る商品ですが、個人的には、紅茶大福が大好きです(笑)
鍵は、発酵具合。
紅茶の製造にあたって製品の出来を左右するのは、発酵具合。
一般的には、発酵機を使って茶葉を発酵させています。茶葉が発酵する条件は、温度が30度、湿度も100%近くあることです。
機械を使えば、最適の発酵環境を作ることができますが、6月後半の四万十はこの環境に近い状況にあります。
最高気温は30度を越えたり、雨が降ると湿度もぐんぐん上がるので、日中はムシムシする毎日。人には過ごしづらい季節ですが、紅茶が発酵するにはちょうどいい環境なのです。
しまんと紅茶ができるまで
2021年の紅茶の製造は6月21日から。
前日から手刈りされた茶葉がお茶工場に運び込まれます。
一番茶の時は、摘み取られた生葉が痛まないようにその日に加工をしますが、紅茶は、水分を飛ばすために丸1日置いておきます。
飛ばす水分量は、30~40%。これくらい飛ばすと、発酵できる状態になるんだそうです。
丸1日かけて水分を飛ばした茶葉は、1時間ほど揉捻機械にかけられ、茶葉の細胞を壊して、発酵させる準備をします。
そして、紅茶の味を左右する発酵。
2~2.5時間ほどかけて、発酵させていきます。
発酵前は緑色だった茶葉も、2時間経てば、赤褐色に。どことなく紅茶の香りが漂います。
紅茶の発酵具合は、人の五感を使って決めていきます。
その日の気温や湿度、茶葉の状態などによって発酵具合が少しずつ変化していくので、茶葉の色や香りを見ながら、いつまで発酵させるかを決めます。
発酵を止める時は、一気に乾燥させます。
その時の風が熱風なので、また暑いこと暑いこと。
茶葉全体が均一に乾燥するように、定期的にひっくり返していきます。
乾燥させるのに2時間ほど。ひっくり返すたびに少しずつさらさらしていく紅茶を見て、見たことある紅茶だ…!と思いました。
しっかりと乾燥させた紅茶は、大容量の袋に詰めて寝かしていきます。
紅茶は寝かせたら寝かせただけ、深みが増すそうです。
しっかり寝た紅茶はふるいにかけられ、茶葉の大きさ別にペットボトルやティーバッグなどの製品になっていきます。
今年も猛暑になりそうな予感がするので、しまんと紅茶のアイスティーでリフレッシュしてみてはいかがですか?
ちなみに、アイスティーがオススメの「あうんアールグレイ」という商品が新しく登場します。
こちらは、しまんとの紅茶と馬路村のベルガモットがタッグを組んだ紅茶です。
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